ローストビーフは、牛モモ肉やヒレ肉のカタマリをオーブンで焼いたものです。
とてもおいしいけど、中身が赤いのはなぜでしょうか?
子ども
ローストビーフの中身は、ナマのお肉なの?
おなかこわしたらどうしよう。
Rumi
ローストビーフが赤いのは、生焼けではなく、たんぱく質の形が変わろうとして、肉汁を閉じこめているからだよ。
この状態にすると、お肉がジューシーでやわらかくなるよ。
ローストビーフが赤いのは、生焼けではなく「ロゼ」の状態
ローストビーフが赤い理由は、牛肉を焼いた時に、たんぱく質が完全にかたまらず、肉汁が残るからです。
この状態を、「ロゼ」と言います。
Rumi
フランス語で「バラ色」「ピンク色」と言う意味だよ。
「ロゼ」のローストビーフは、中心温度が54℃から57℃までの状態です。
牛肉には、「ミオグロビン」とよばれるたんぱく質がふくまれています。
ミオグロビンは、熱や酸素と結びつくと、形が変わりやすい性質を持っています。
子ども
ロゼは、ピンク色の意味なのに、真っ赤な血のような肉汁が流れるのはなぜ?
Rumi
ミオグロビンが酸素と結びついて、ピンク色から赤色へ変わるからだよ。
Rumi
ローストビーフは、外側が茶色で内側がピンク色。
ナイフで切ると、内側に空気が入ってあざやかな赤色になるよ。
ミオグロビンの変化を表しているね。
ローストビーフの赤い肉汁を食べても大丈夫?
子ども
ローストビーフから流れる赤い肉汁は食べて大丈夫なの?
生焼けのように見えるよ。
Rumi
赤い肉汁は、加熱によって流れ出たミオグロビンだよ。
火が通っている状態なので、生焼けではないよ。
ローストビーフから出る赤い肉汁は、血ではありません。
血のように見えるのは、ミオグロビンが空気にふれて赤色に変化したからです。
切ったばかりのローストビーフは、ピンクがかった赤色をしています。
ナイフで切って、切り口に空気が入ることで、お肉が赤色へと変化します。
Rumi
肉汁は、ローストビーフのおいしいところだよ。
焼いた後に冷ましてから切ると、肉汁が外へ流れにくいよ。
ローストビーフの「ロゼ」と生焼けの見分け方は?
子ども
どのような状態を「ロゼ」っていうのかなぁ?
生焼けだったら、こわいな・・・。
Rumi
色や温度、ニオイを確認すると、分かりやすいよ。
- 肉汁の色:すきとおった赤色
- 切り口の特ちょう:肉汁が少なくしっとりしている
- 切り口の色:ピンクがかった赤色
- 中心温度:54℃~57℃(目安)
- 生ぐさいニオイがしない
- 肉汁の色:血のような濃い赤色
- 切り口の特ちょう:肉汁が多くテカッとしている
- 切り口の色:暗いむらさき色や赤色
- 中心温度:54℃に届かない
- 生ぐさいニオイがする
Rumi
竹ぐしをローストビーフの中心にさし、10秒後取り出して下くちびるに当ててみよう。
温かかったらロゼ、冷たかったら生焼けだよ。
まとめ
ローストビーフの赤い肉汁についておはなししました。
- ローストビーフが赤いのは生焼けではなくて、「ロゼ」の状態
- 牛肉のたんぱく質は、ミオグロビン
- 「ロゼ」とは、ミオグロビンが固まろうとして肉汁を閉じこめた状態を言う
- 「ロゼ」は、ミオグロビンがピンク色で、空気にふれると赤色になる
- ローストビーフの肉汁が赤いのは、血液ではなくミオグロビンが空気にふれたからである
- ローストビーフの肉汁はうま味が多く、食べても大丈夫
- 生焼けのローストビーフは、中心温度が低く生ぐさいニオイがする
- 生焼けのお肉を食べてはいけない
子ども
ローストビーフのおいしさは、赤い肉汁にあるんだね。
Rumi
やわらかくてジューシーなローストビーフをおうちで作ってみてね。
ヨーグルトメーカーで作った方法だけど、こちらの記事に安全にローストビーフを作るコツが書かれています。
Rumi
おうちの人といっしょに作ってみてくださいね。