夏になると食べたくなるのが、ツルっとおいしいそうめんですね。
実は、七夕(たなばた)に食べる習慣があることを、知っていましたか?
なぜ、七夕に食べる食事にそうめんが選ばれたのでしょう?
子ども
天の川のように見えるから?暑くて冷たいものが食べたくなるから?
Rumi
いろいろ言い伝えがあるよ。
夏の風物詩(ふうぶつし)、そうめんの歴史について、ごしょうかい!
そうめんが七夕の行事食になった由来
そうめんが七夕の行事食になった由来(ゆらい)は、中国の昔話が一番よく知られています。
子ども
そうめんは中国で生まれたの?
Rumi
そうめんは大昔の中国から、日本に伝わったんだよ。
中国の帝(てい)の国の王子さまが、7月7日に熱病で命を落としてしまい、こわい鬼(おに)のおばけになったことがはじまりです。
鬼のおばけは、町の人たちに熱病を流行らせて、困らせていました。
町の人たちは、熱病がこれ以上広がらないように、「索餅(さくべい)」とよばれるおかしを、鬼のおばけへお供え(おそなえ)しました。
子ども
さくべい?どんなおかしなの?
Rumi
小麦粉と米の粉をこねて、縄(なわ)のように細長くねじったもので、鬼のはらわたに似せたものだよ。
索餅をお供えすると、鬼のおばけは喜んで、熱病を広めるのをやめてしまい、平和な生活にもどりました。
その後、日本に伝わり、索餅と同じ小麦粉が材料の「そうめん」を七夕に食べるようになりました。
子ども
鬼のはらわたと言われると、ちょっとこわいなぁ・・・。
Rumi
鬼のはらわたを食べて、無病息災(むびょうそくさい)を願う日として、そうめんを7月7日に食べるようになったんだよ。
なぜ日本では索餅ではなくそうめんを食べるの?
子ども
なぜ、わたし達は、索餅ではなく、細長いそうめんを食べるの?
Rumi
中国から日本へ索餅が伝わったあと、日本で他の言い伝えが伝わったんだ。
七夕の行事食にそうめんを食べる由来は、他にもあります。
キミたちがよく知っている織姫(おりひめ)さんのおはなし。
子ども
天の川をはさんで暮らす彦星(ひこぼし)さんと7月7日だけ会えるってお話かしら。うふふ。
Rumi
その天の川をイメージして作ったのがそうめんなんだよ。
織姫さんは、機織(はたおり)がとても上手です。
機織は、糸をたてと横でつなぎ合わせて、1まいの布を作ること。
機織で使う糸は、「経て糸(たていと)」とよばれる白く、とても細い糸です。
経て糸を天の川に見立て、細長いそうめんへと変化したと言われています。
子ども
鬼のはらわたから細長いそうめんへと変わったんだね。
Rumi
そうめんの原料の小麦粉は、毒を消すという言い伝えもあるんだよ。
七夕にそうめんを食べて、毒を消して、無病息災をお祈りする風習になったとも言われているよ。
まとめ
そうめんを七夕に食べる理由について、おはなししました。
- そうめんを七夕に食べる理由は、中国の昔話から
- そうめんが生まれるもととなったのは、索餅という小麦粉と米が原料のおかし
- 中国の昔話で、7月7日に索餅を食べて無病息災を願うことが日本へ伝わった
- 日本では、織姫さんが機織で使う経て糸に見立て、細長いそうめんが生まれた
- そうめんは、小麦が原料で、小麦には毒を消すという言い伝えもある
子ども
そうめんを食べて毎日元気でいることをお願いするよー!
Rumi
楽しい七夕をお過ごしください。