お鍋や電子レンジで牛乳を温めると、不思議な白い膜(まく)ができるのを、見たことありますか?
ホットミルクを飲んだとき、あの白い膜のブヨブヨした食感にビックリした子もいるのではないでしょうか。
子ども
なぜ、温かい牛乳にブヨブヨした白い膜ができるの?おとうふみたいだけど、食べたほうがいいの?
Rumi
脂肪とたんぱく質がカタマリになったものだよ。大きくなるための大事な栄養がビッシリつまっているから食べようね。
牛乳を温めると白い膜ができる理由を教えて!
牛乳を温めると膜ができる理由は、牛乳の表面にたんぱく質や脂肪がうかんでカタマリになるからです。
牛乳は、主にたんぱく質と脂肪と水分が混ざったもので、他にもカルシウムやビタミンA、ビタミンB2、乳糖(にゅうとう)などの栄養がふくまれています。
子ども
牛乳は、栄養たっぷりな飲み物なんだね。
Rumi
牛乳は飲み物だけど、熱で水分がうばわれると、表面に栄養だけが残り、おとうふのような膜ができるのよ。
牛乳を火にかけたり、電子レンジで温めると、牛乳の中の水分が熱で蒸発してしまいます。
水分が気体になることで、牛乳の水分量が少なくなり、牛乳の栄養が濃くなってしまいます。
そうなると、たんぱく質が固まり、脂肪や乳糖などの他の栄養素とくっ付いてしまいます。
このくっ付いたものが表面に浮かんで白い膜へと変化します。
これを、ラムスデン現象(げんしょう)と言います。
温めた牛乳に白い膜ができない方法を知りたい!
子ども
温めた牛乳に白い膜ができない方法ってあるの?カタマリを気にせず、ホットミルクが飲みたいなぁ。
Rumi
ちょっと工夫をすれば、白い膜が張らなくなるよ。
牛乳に膜が張らなくなる方法は、とてもカンタンです。
- 牛乳を混ぜながら温める
- 電子レンジを使う時は数回に分けて温める
牛乳を混ぜながら温める
お鍋で牛乳を温める場合、牛乳を温めながらお玉やマドラーでよく混ぜます。
混ぜることで、牛乳の中の水分が蒸発しにくくなり、表面に膜ができにくくなります。
- 牛乳は、沸騰すると吹きこぼれやすいです。お鍋から目を離さないでください。
- 強火で温めると、吹きこぼれやコゲ付きが起こることがあります。必ず弱火で温めてください。
- 牛乳を温めるお鍋は、底が厚く深いものを選んでください。ステンレス製やホーロー製が向いています。
- 牛乳を温めすぎると、吹きこぼれや牛乳の味や風味が落ちる原因になります。表面に泡が出始めたら火を止めても大丈夫です。
Rumi
牛乳をお鍋で温めるときは、おうちの人と一緒にしてくださいね。
わたしが使っている牛乳を温めるお鍋はこちら。
電子レンジを使う時は数回に分けて温める
牛乳を温めるとき、電子レンジを使うと、便利でカンタンですね。
牛乳を電子レンジで温めるとき、ビックリしてしまうのは、突沸(とっぷつ)です。
電子レンジの熱で急に牛乳が吹きこぼれないように、ゆっくりと温めていきましょう。
- 牛乳をマグカップに入れ、数回に分けて温めます。
- 1回温めた後、軽く混ぜて温めるをくり返します。
- 牛乳250mlに対し、電子レンジ500Wで30秒ずつ2~3回くり返します
牛乳専用のあたため機能付きの電子レンジがおうちにあるときは、積極的に活用したほうが安全です。
Rumi
電子レンジで温めた牛乳は、熱いからヤケドに気を付けましょう。熱くてカップが取れないときは、おうちの人にお願いしようね。
まとめ
牛乳の白い膜について、おはなししました。
- 牛乳を温めると白い膜ができるのは、牛乳の表面にたんぱく質や脂肪がうかんでカタマリになるから
- ラムスデン現象は、水分の蒸発で牛乳の水分量が少なくなり、牛乳の栄養が濃くなり、白い膜ができること
- お鍋で牛乳を温めるときは、温めながら混ぜることで蒸発を防ぎ、白い膜ができにくくなる
- 電子レンジで温めるときは、急に牛乳が吹きこぼれないように、回数を分けてゆっくりと温める
- 牛乳専用のあたため機能があるときは、積極的に使おう
子ども
白い膜ができないように工夫して牛乳を温めよう。もし、白い膜ができても、がんばって食べるよー!
Rumi
たんぱく質や脂肪は、子どもの成長に必要な栄養。捨てちゃうのはもったいないよ。
牛乳にできる白い膜が口に張り付くと、ブヨブヨした食感で、最初はビックリしてしまうかと思います。
けど、白い膜は、牛乳にふくまれる栄養がビッシリ含まれているから、悪いものではないことを覚えておきましょう。
参考