ご飯を食べた後のデザートに食べるヨーグルト。
さっぱりとしてておいしいですよね。
そんなヨーグルトを冷蔵庫に入れっぱなしにしておくと・・・
水のようなものがうかんでいるのを見たことあるかな?
子ども
ヨーグルトから、黄色い水のようなものがうかんでいるよー。すっぱそうだけど、くさっているのかな?
Rumi
これは、「ホエー」とよばれるヨーグルトから出る液体(えきたい)のこと。酸味(さんみ)があっておいしいよ。
なぜ、ヨーグルトから「ホエー」ができるの?
ヨーグルトから「ホエー」ができるのは、ヨーグルトを作ったときに、残った成分が液体として流れからです。
ヨーグルトは、牛乳に「乳酸菌(にゅうさんきん)」とよばれる菌を入れて、発酵(はっこう)させたものを言います。
乳酸菌を入れることで、牛乳がヨーグルトへと変化し、ぷるんと固まった部分と液体に分けられます。
子ども
「はっこう」ってなに?
Rumi
発酵(はっこう)とは、小さな菌が食べ物の中で活動しながら、他の種類の食べ物へと変えることだよ!菌の体から酸っぱいものや香ばしいものを出して、おいしい味へと変えてくれるんだよ。
牛乳を発酵させたときに、固まった部分を「カード」、液体の部分を「ホエー」といいます。
カードには、牛乳のたんぱく質「カゼイン」が多くふくまれています。
カードの部分を利用した食べ物は、ヨーグルトの他に、チーズがあります。
ホエーの栄養は?
子ども
見た目がとてもすっぱそうなホエー。栄養あるの?
Rumi
ホエーはただの酸っぱい水ではないよ。ホエーのパワーはスゴイんだよ。
- 乳糖(にゅうとう):牛乳やヨーグルトにふくまれるエネルギーのもと
- ホエーたんぱく質:悪い菌をやっつけたりきん肉や骨をつくる
- ビタミンB2:エネルギーを作るのを助ける
- ビタミンB12:DNA(体の情報)を作る
- カルシウム:骨や歯を作る
- 亜鉛(あえん):悪い菌をやっつけたりキズの治りを早くする
- セレン:悪い菌をやっつけて細胞(さいぼう)を守る
Rumi
ホエーたんぱく質は、ホエーにふくまれるとくべつなたんぱく質だよ。いろんな種類のたんぱく質が協力して、わたし達の体を作ったり守ったりしてるんだよ。
- α(アルファ)ラクタルブミン:乳糖を作るのを助けるたんぱく質
- β(ベータ)ラクトグロブリン:牛乳に多いたんぱく質で大事なアミノ酸を持っている
- 血清(けっせい)アルブミン:血液に多いたんぱく質で血液の濃度を調節する
- 免疫(めんえき)グロブリン:悪い菌やウイルスと戦うたんぱく質
- プロテオースペプトン:こわれた細胞をなおしたりくっつけたりして、体を守るたんぱく質
子ども
むずかしい名前がいっぱい。
Rumi
ホエーのたんぱく質は、体を強くしたり体のこわれた部分をなおそうとするなど、大事な栄養が多いんだ。
ホエーたんぱく質が原料の健康食品や化しょう品もあるんだ。
ホエーにも栄養がたくさんあるので、捨てるのはもったいないですね。
どのようにホエーを利用すればいいの?
子ども
ホエーをどうやって使えばいいのか教えてー。そのまま飲む以外に何かレシピあるの?
Rumi
お肉をひたしておけば、お肉がやわらかくなるよ。
ホエーにお肉をひたして下味を付けると、お肉に酸味や香りをつけることができます。
ホエーの酸味によって、お肉がやわらかくなり、ジューシーでおいしくなりますよ。
Rumi
もちろん、そのまま飲んでも。ハチミツやレモンを加えるとおいしいです。
まとめ
ヨーグルトのホエーについて、お伝えしました。
- ホエーは、ヨーグルトの表面にうかんでいる黄色い液体のこと
- 牛乳を発酵させると、固形分(カード)と液体(ホエー)に分かれる
- カードにはカゼインとよばれる牛乳のたんぱく質がふくまれる
- 発酵して残った液体がホエーで、たくさんの栄養がふくまれる
- ホエーの栄養は、乳糖、ホエーたんぱく質、ビタミン、カルシウムなどが多い
- ホエーたんぱく質は、体を強くしたりこわれた部分をなおそうとする
- ホエーは捨てないで、ドリンクやお肉の下味に使おう
子ども
ほえ~・・・。スゴイんだね!
Rumi
ほえ~・・・。一度聞くとわすれられない名前だね。
ホエーは大事な栄養が入っているから、最後まで飲み切ろうね。
ホエーという言葉は、わたしが書いているヨーグルト研究の記事にもたくさん登場します。
実際にホエーの写真もあるから、探してみてくださいね。