アイスクリームには4種類のグループがあった。アイスミルクとラクトアイスとの違いは乳固形分と脂肪分の量にあるよ。

「アイス食べたーい!」

スーパーで会計を済ませる前に、冷凍食品売り場に立ち寄ってはついつい手を伸ばしてしまいますよね。

暑い夏はエアコン代わりに、冬はこたつで暖をとりながらアイス食べてます。(笑)

アイスの味というと、牛乳のような優しい味のものもあれば、シャキッとした氷っぽい食感のものもあります。

メーカーによってアイスの味が違うのは、単にバニラ味だからとか、シャーベットだからという理由だけではありません。

「え、凍っていればアイスはアイスだよ。美味しいもん。」

と、うちの子たちは言っていますが、裏面にも注目していただきたい。

アイスには4種類の名称があることご存知ですか。

ここで、我が家の冷凍庫の中にあるアイスを、集めてみました。

って・・・どんだけストックしてるんだよw

アイスがたくさんあるということで・・・ここでスマホの指を止めて。

問題!ちゃちゃん。

[aside type=”boader”]こちらのアイスたちを4つのグループに分けなさい。 [/aside]

 

正解は、こちらです。

わかったかな?

なぜ、このようなグループなのか?裏面を見ると分かります。

アイスのパッケージや裏面の表示を見ると、以下の4種類のお名前が記載されています。

  • アイスクリーム
  • アイスミルク
  • ラクトアイス
  • 氷菓

各グループずつ見ていきます。

アイスクリーム

写真①のグループは、写真左から、

  • MOW
  • ジャージー牛乳ソフト
  • 牧場しぼり

自然豊かな広い草原で、「モ〜」とホルスタイン牛の声が聞こえてきそうな、ネーミングのアイスが揃っています。

こちらのグループは、「アイスクリーム」。みなさんご存知、聞き慣れているお名前ですよね。

1人あたりの分量が少なめで、お値段が150円から高いもので300円以上のものもあります。

アイスの王道「ハーゲンダッツ」はこのグループです。

アイスミルク

写真②のグループは、左上から

  • モナ王
  • 雪見だいふく
  • SUNAO
  • ジャイアントコーン

チョコレートやお餅、モナカでデコレーションされてるものなどさまざまですが、4種類ともバニラ味を含みます。

アイスクリーム同様、バニラ味のものやコーンがついたものもありますが、品名は「アイスミルク」

ミルクという言葉がついて美味しそうな名前ですが、ぱっと見バニラ味のアイスであることには変わらない感じです。

ラクトアイス

スーパーに売ってるバニラアイスで思いつくものといえば、この2つ。

たくさん入っていて低価格なお値段。コスパの良さについつい手が伸びてしまいますよね。

写真③のグループは、左から、

  • スーパーカップ

こちらのグループは、ん?「ラクトアイス」だと?

母乳の成分は、ラクトフェリン。牛乳や乳製品に含まれる乳糖は、ラクトース。

Lactoとは、ラテン語で「乳」という意味です。

横文字にしちゃって、アイスクリームと違いがあるのでしょうか。

氷菓

最後のグループ④は、左から、

  • COOLish
  • ガリガリ君
  • ICEBOX
  • アイスの実

バニラ味やミルクっぽい味がしない、シャリシャリ食感で酸味があるアイスが揃っています。

こちらは、アイスという記載がなく、その代わり「氷菓」と記載されています。

かき氷を連想させるような、昔懐かしい感じですよね。

このように、アイスには、4つの名称で分けられています。

ここで、アイスの名称の分類を説明しましょう。

で、登場した4種類のアイスって違いが何かと言いますと、乳固形分乳脂肪分の量に違いがあります。

食品衛生法に基づく乳等省令によりますと、以下の3つのグループは「アイスクリーム類」という仲間。

  • アイスクリーム:乳固形分 15.0%以上、うち乳脂肪分 8.0%
  • アイスミルク:乳固形分 10.0%以上、うち乳脂肪分 3.0%以上
  • ラクトアイス:乳固形分 3.0%以上

どの分類なのか、外観からは見分けがつきにくいにくく、アイスの中身に含まれる成分によって呼び方が変わります。

氷菓の規定は、乳等省令のアイスクリーム類ではなく「食品、添加物等の規格基準」に基づいています。

その内容によると、氷菓はこのように定義。

水、牛乳等の液体食品又はこれらの混合物に小豆、澱粉、果汁、果実、砂糖、蜜等の食品又は着色料、香料等の添加物を混和し、固形態に凍結させたもので、乳固形分3.0%未満のもの

アイスキャンディやシャーベット、かき氷などは氷菓という部類になり、アイスクリーム類とは別の食べ物になります。

乳固形分と乳脂肪分の違いは?

乳固形分って何?裏面見たけれど、そんな記載がないんだけど・・・」

パッケージ裏面を見ると、乳固形分の記載がありません。

無脂乳固形分乳脂肪分、その他の脂肪分(植物性脂肪分など)が記載されているものが多いです。

乳固形分は、アイスの原料となる牛乳の水分と乳脂肪分を除いた部分の成分のこと。

牛乳に含まれる脂肪分で、無脂乳固形分を除いたものを乳脂肪分と言います。

乳固形分は、乳脂肪分と無脂乳固形分ので計算することができます。[aside type=”boader”]

乳固形分(%)=乳脂肪分(%)+無脂乳固形分(%)[/aside]

無脂乳固形分には、牛乳の栄養となるたんぱく質、乳糖(糖質)、ミネラル、ビタミンなどが豊富です。

牛乳を飲むと、母乳のような昔懐かしい味のものだったり、いかにも牛乳!って感じのミルク感があるってものだったり・・・・

メーカーによって味が違うってこと、ありますよね。

これは、牛乳の分類やその中に含まれる乳固形分、乳脂肪分、無脂乳固形分の量に違いがあるからです。

こちらの記事にも少しご紹介されています。

ヨーグルトを作ってみたけれど、脂肪分の違いで出来上がりに違いがありました。

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種類によって味や風味に違いは?バニラアイスで食べ比べ

アイスの種類が分かったけれど、実際に食べてみないとどう違うのかわからないですよね。

バニラアイスを4種類ピックアップして、食べ比べてみました。

  • MOW(アイスクリーム・森永乳業)
  • SUNAO(アイスミルク・グリコ)
  • 爽(ラクトアイス・ロッテ)
  • スーパーカップ(ラクトアイス・明治)

開封した時の様子。あまり見た目に変わりありません。

スプーンですくってみて、食べてみた様子。

もちろん、どのアイスもとても美味しくて、順位なんてつけられませんよ。

アイスクリームである「MOW 」が、牛乳っぽい風味で濃厚なコクが強かったです。

アイスミルクのSUNAOは、糖質が50%カットと記載されていますが、さっぱりとした後味でミルクっぽい甘みがかすかにありました。

爽とスーパーカップは、同じラクトアイスですが、食べた後の口あたりに違いがありました。

爽は、シャリっとした食感で、口当たりさっぱりとした後味、スーパーカップは、アイスクリームのように濃厚でトロッとした後味です。

成分と栄養表示を表にまとめているとこんな感じ。

アイス名MOWSUNAOスーパーカップ
アイスの種類アイスクリームアイスミルクラクトアイスラクトアイス
乳固形分乳脂肪分(%)8.03.0
無脂乳固形分(%)9.07.15.38.5
乳固形分(%)17.010.15.38.5
植物性脂肪分(%)0.26.613.0
卵脂肪分(%)0.70.80.10.5
内容量(g)140120190200
エネルギー(kcal)22580230374
脂質(g)10.23.811.623.4
炭水化物(g)28.920.1(うち糖質8.3)28.435.3

※乳固形分=乳脂肪分+無固形乳脂肪分

アイスの種類ごとの基準と表に記載されている各メーカーのアイスの栄養表示を比べると、

  • 乳固形分:MOW>SUNAO>スーパーカップ>爽
  • 乳脂肪分:MOW>SUNAO ※爽・スーパーカップは記載なし

いずれも基準を満たしています。

「MOW」は、乳脂肪分ギリギリ8%で、アイスクリームの分類。

アイスミルクの「SUNAO」の乳脂肪分は、アイスクリームの半分以下に。

ラクトアイスの「爽」と「スーパーカップ」には、乳脂肪分の記載がありません。

乳脂肪分が減っていくと、その代わりに植物性脂肪分の量が増えています。

  • 植物性脂肪分:スーパーカップ>爽>SUNAO  ※MOWは記載なし

食べ応えのある大きなスーパーカップは、エネルギーや脂質、炭水化物の量が飛び抜けていますね。

内容量が多いため、高い数値になるのも理由のひとつですが、植物性脂肪分が高いことも考えられます。

乳脂肪分が高い「MOW」と比べると、内容量60g差がありますが、エネルギーとなると149kcalもの差がありました。

脂肪分の種類と量が違うことで、こんなに栄養価に違いがあるとは・・・。

乳脂肪分が高いから脂肪が多いというわけではないのです。

植物性脂肪分の量が増えるとカロリーや脂肪分の量も増えてしまうのです。

食べる時は注意してくださいね。

まとめ

もちろん、どのアイスの味が美味しいのかは人それぞれですし、

同じバニラ味でも・・・気分によって食べたいメーカーのアイスって、日に日に変わってくると思います。

長男は、たっぷり食べたいから「スーパーカップ」を選ぶし、あっさり味が好きな長女は「爽」を選びます。

「アイスクリームの脂肪は、牛乳本来の脂肪だよー!」

と言って、植物性油脂を含まないアイスクリームを選ぼうとしても、5人家族の我が家だとコスパ悪い・・・。

ので・・・氷菓やラクトアイスばかり買っています。

ただ、どの種類のアイスも、エネルギー・脂肪分・炭水化物が含まれますので、食べすぎ注意

大事なのは、今食べているアイスがどの分類なのか?栄養表示をよく見て、脂肪分の違いを意識してみてくださいね。