ぬくぬくしたお部屋で過ごしたくて、窓を閉め切り、おうちでのんびり過ごしていたけど、
しあわせ~なひとときなのは、束の間。
気付けば、窓ガラスにタラタラ水滴が流れ、ジメッとレースカーテンが濡れている・・・。
ひょいっとめくってみると・・・
「ぎゃぁぁぁあ!なんだこれはー!!」
・・・失礼しました。こんなこと、ありませんか?
そうです。何が言いたいかというと、カビです。
窓ガラスに面しているレースカーテンの裾に黒カビが広がっているのです。
慌てて、カビキラーやらカビ取りハイターやらを噴射したくなりますが、実はこれ、間違い。
このようなカビ取り剤には、塩素系漂白剤と同じ次亜塩素酸ナトリウムが含まれます。
除菌効果が高い成分である反面、デリケートなレースカーテンを痛める原因にもなります。
レースカーテンのカビ落としに塩素系漂白剤は使えない?
結論から言いますと、レースカーテンのカビ取りに塩素系漂白剤は、あまりおススメしません。
塩素系漂白剤が使えるレースカーテンが、もしかしたら販売されているかもしれません。
けど、レース素材はデリケートのため、塩素系漂白剤が使えないものがほとんどです。
お困りママ
白いレースには塩素系漂白剤を使ったほうが手っ取り早そうだけど、ダメなんだね。
Rumi
洗濯表示を見ると、塩素系漂白剤が使えない白物がたくさんあります。

レースカーテンを洗う前に、まずは、洗濯表示を確認!
我が家で使っているレースカーテンも、塩素系漂白剤が使えません。

Rumi
「エンソサラシ」とは、塩素系漂白剤につけることを言います。エンソサラシにバツが付いているものは、塩素系漂白剤が使えません。

漂白剤が使えるかどうか、コチラのマークで確認することができます。
※平成28年より、三角フラスコのマークから三角マークへと新しく変わりました。

塩素系漂白剤が使えないからって、あきらめるのはまだ早い。
レースカーテンは、塩素系はダメでも、酸素系漂白剤を使えるケースはとても多いです。
洗濯表示の三角マークにバツがついていなければ、酸素系漂白剤が使用可能です。

Rumi
「エンソサラシ」がバツの三角フラスコの洗濯表示は、酸素系漂白剤なら使用可能です。
今回は、この酸素系漂白剤を使って、カビを落としていきます。
酸素系漂白剤でレースカーテンのカビを落とす方法

酸素系漂白剤を使う前にまずは準備。改めてみると、ひどいカビだ・・・。
レールから外したカーテンを、まずは陰干し。
結露が当たってジメッとしていたカーテンを、風通しの良い場所に乾燥させることによって、カビを弱らせます。
カーテンの色があせたり、痛めてしまう恐れがあるため、日の当たらない場所を選ぶこと。

カーテンが乾いたら、漂白剤のリスクを最小限にするため、アナログで落とせるカビを落とします。
タオルの上にカビが生えている面を当てて、あらかじめ表面に付いているカビを落とします。
使い古した歯ブラシでゴシゴシこすらず、トントンとたたき、カビの汚れをタオルに移していきます。
この時点で、黒ずみが少し薄くなってきたら、まだできたばかりのカビなので、落ちる可能性が高まります。
「うーん・・・あまり落ちないな・・・」
と感じたら、カビが繊維の中に入り込んでいる可能性があります・・・。
その場合、次の工程に移ります。

つけ置きするタライに洗濯表示に記載されている温度より下回る温度のお湯をため、酸素系漂白剤を溶かします。
我が家のカーテンは、40℃が目安。
酸素系漂白剤を入れたタライにカーテンを入れて、20分~30分程度つけ置きしましょう。

30分後、こんなに黄色い汚れがカーテンから流れ出てきました。
つけ置きが終わったらお湯を流し、流水でカーテンをまんべんなくすすぎます。
汚水が透明になるまで、しっかり洗い流すこと。

洗濯ネットにカーテンを入れて、洗濯機で脱水させます。
脱水だけ十分ですが、私は仕上げ洗いとして洗濯モードから開始しています。

カーテンをもう一度陰干しします。
私は、浴室乾燥機の涼風でカーテンを乾燥させました。
高温の乾燥は、生地が傷みやすいので、乾燥機または洗濯機や浴室乾燥機の乾燥機能はNG。
室内で乾燥させる場合は、サーキュレーターをあわせて使っても良いでしょう。

洗濯前と洗濯後のカーテンを比較してみましょう。
完全にカビが落とせず、少し黒ずみが残ってしまいましたが・・・ポツポツ程度に。
多少はマシになったかと思います。
酸素系漂白剤と塩素系漂白剤の違いは何?

ところで、酸素系漂白剤は、塩素系漂白剤とどう違うのでしょう?違いを説明します。
塩素系漂白剤は、次亜塩素酸ナトリウム、酸素系漂白剤は、過炭酸ナトリウムが原料です。
汚れや菌を除いたりニオイを消す効果があるのは、同じ!
漂白の効果は、塩素系漂白剤のほうが、酸素系漂白剤を上回ります。
酸素系漂白剤の過炭酸ナトリウムは、水に溶けることで、過酸化水素と炭酸ソーダに分解され、酸素が発生することで、漂白効果が現れます。
塩素系漂白剤は、強力な漂白力があるため、白物の衣類の汚れ落としに向いています。
酸素系漂白剤の漂白力は、塩素系漂白剤に劣りますが、白物・色物、両方に使うことができます。
ほとんどニオイがなく、どんな衣類にも幅広く幅広く使えるのがメリットです。
補足
液体の酸素系漂白剤(ワイドハイターなど)の原料は、過酸化水素です。
過炭酸ナトリウム(粉末)より漂白力が下がりますが、色物や柄物などのオシャレ着に向いています。
塩素系漂白剤は、色素を白くする働きがある一方で、染料を脱色してしまうため、色物の衣類に使うのは厳禁。
次亜塩素酸ナトリウムには、刺激臭があり、衣類を痛めるリスクもあります。
「痛んでもいいから、どうしても汚れを落としたい!!」
そんなときの切り札として、塩素系漂白剤を使うことをおススメします。

Rumi
衣類を汚してしまったら、いきなり塩素系漂白剤を使わず、衣類の負担を考慮して酸素系漂白剤を使いましょう。
酸素系漂白剤を使うときの注意点
酸素系漂白剤は塩素系漂白剤に比べて使いやすく感じますが、もちろん注意点があります。
- 高温の水で使用しない
- 素手で扱わない
- 付け置き時間は30分以内
- 決められた分量・用法を守る
- 子どもがいない時間に換気をしながら使用する
高温の水で使用しない
酸素系漂白剤が最も効果が高まる温度は、40℃~60℃です。
冷たい水よりお湯に溶かしたほうが効果的ですが、高温になりすぎると、繊細な生地を痛めてたり、ヤケドの恐れもあります。
実際は、洗濯表示に記載されている温度より、下回る温度のお湯を用意したほうが望ましいです。
我が家で使っているカーテンは、40℃以下のお湯と洗濯表示に記載されていました。
直火可能なタライで温めて、温度計を入れて温度調整しながら、ギリギリ40℃を狙いました。
時間の経過で冷めていくのを見ながら、温度が低くならないうちに、カビの生えたレースカーテンを投入しました。
素手で扱わない
酸素系漂白剤の成分は、弱アルカリ性の過炭酸ナトリウムです。
弱アルカリ性の洗剤は、中性洗剤より洗浄力が高いけど、そのぶん肌に負担をかけやすいです。
素手で使うと、手が荒れてしまう原因になります。
温度が50℃近くに達すると、素手でお湯を触るのが難しくなります。
軍手の上にビニール手袋をして直接お湯に触るか、割りばしやヘラなどでカーテンを触れて作業しましょう。
つけ置きの時間は30分以内
つけ置きの時間は、30分以内を目安にしましょう。
レースカーテンカーテンの生地は、ポリエステル素材が多いです。
ポリエステルをつけ置きし続けると、汚水が生地に浸透し、黄ばみや黒ずみの原因になります。
長く浸けておけば、しっかり汚れが落ちそうと思いがちですが、やめておいたほうが良いでしょう。
色柄物の生地の場合、長時間の浸け置きで色移りが起きてしまうこともあります。ご注意ください。
決められた分量・用法を守る
酸素系漂白剤を使用する前に、パッケージの裏面をよく読んで、分量・用法を守りましょう。
酸素系漂白剤だけとは限らず、洗剤の使用量は、一定量を超えると、洗浄力に変化がなくなります。
使用量を増やしたからって、効果が発揮できるものではありません。
色柄物にも使用する場合、素材や染色によっては、色落ちする場合もあります。
一度に全部を漬け込まず、目立たない部分に5分程度浸しておき、色落ちが起きていないかを確認するとよいでしょう。

Rumi
酸素系漂白剤は、密閉保存厳禁です!
酸素を発生させるため、破裂する可能性があるので、瓶やキャニスターに移し替えるのはやめましょう。
インテリア、意識してしまいますよね・・・。
子どものいない時間に換気をしながら使用する
酸素系漂白剤は、塩素系漂白剤に比べると、低刺激で有毒ガスが発生する可能性が低いです。
けど、マスクを着用し換気をしながら作業することは必要です。
というのは、誤って過炭酸ナトリウムの粉末の粒やカーテンのカビの胞子が口に入る恐れがあります。
個人差がありますが、酸素系漂白剤で体調崩してしまう可能性もゼロではありません。
お子様がいらっしゃる場合、お子様がいない時間帯を狙ったほうがよいでしょう。
汚れ具合によっては、お風呂の温度より高い温度のお湯を使う場合があります。
それに、つけ置きでその場を離れる時間が長いと、その間に誤って触れてしまったり、口に入ってしまうかもしれません。
酸素系漂白剤を使う時は、お子様が登校園をしているか、家族と外出している時間を狙いましょう。

Rumi
酸素系漂白剤と塩素系漂白剤を混ぜても漂白効果は期待できません。
万が一のため、それぞれ混ぜて使うことはゼッタイにしないでください。
カーテンにカビを防ぐために気を付けること

「できるのだったら、もうカーテンにカビが生えないでほしい・・・」
そんなあなたにできることがあります。
以上の3つを守りましょう。

- 温度25~30℃
- 湿度70%以上
- ホコリや汚れの付着
特に梅雨の時期と冬の寒い時期は、注意が必要。
カーテンにまで目が行かないってほど、めんどくさいけど・・・
掃除のついでに、カーテンのホコリや汚れをマメに払い落とすことが大切です。
カーテンや窓ガラスに汚れが付着し、温度や湿度の条件がそろうと、急速にカビが繁殖してしまいます。
近くに家具などを置いていると、空気の通りが悪くなるので、なおさら。
湿度が高いほうが、乾燥しないからよさそうですが、カビの繁殖も乾燥と同様に身体に影響します。
窓の開閉で風通しを良くしたり、除湿器を使用してジメジメを追い払うなど、カビ対策もあわせてしておきましょう。
冬の大掃除で、窓を磨いたりカーテンを洗濯される方も多いかと思います。
スッキリしたお部屋で、ステキな1年をお過ごしくださいね。

Rumi
お見苦しい写真が多くて失礼しました。
窓に密着しないブラインドはカビが生えにくい
「新しく買い替えて、古いカーテンを捨てるのがもったいない・・・」
と感じたら?引っ越して新居で使うかもと、取っておくとよいかもしれません。