「カスピ海ヨーグルトを手作りすると、失敗してしまう!」
そんなあなたへ、自家製カスピ海ヨーグルトの成功率を95%くらいまで・・・上げる方法をご紹介。
カスピ海ヨーグルトは、低温で発酵し、独特な粘りと風味が特徴のヨーグルト。
むずかしそうですが・・・、家庭でも再現可能です。
成功の秘訣は、材料の品質と温度管理にあります。
市販のヨーグルトを種菌としてわたしは使うことが多いですが、専用の粉末種菌を使ったほうが成功しやすいです。
Rumi
ヨーグルトメーカーを使ったほうが自動的に温度調整してくれるので、失敗しにくいですよ。
カスピ海ヨーグルトといつものヨーグルトの違いは?
カスピ海ヨーグルトと普通のヨーグルトの違いはこちら。
- 発酵温度と時間
- 乳酸菌の種類
- 食感や風味
発酵温度と時間
カスピ海ヨーグルトは、普通のヨーグルトと同様、成分無調整牛乳に種菌を入れ発酵させます。
けど、発酵温度と時間がまったく異なります。
- カスピ海ヨーグルト
27℃で20~24時間
- 普通のヨーグルト
40℃で6~9時間
Rumi
カスピ海ヨーグルトの発酵時間は、室温でほぼ丸1日と、メチャクチャ長いです。
普通のヨーグルトについての詳細は、こちらの記事もご覧ください。
乳酸菌の種類
カスピ海ヨーグルトと普通のヨーグルトに含まれる乳酸菌は、種類が異なります。
- カスピ海ヨーグルト
クレモリスFC株(以下、クレモリス菌)
- 普通のヨーグルト
ビフィズス菌、ラクトバチルス菌
クレモリス菌は、生きたまま大腸まで届く菌として、研究で明らかになっています。
個人差がありますが、免疫力の向上や便秘や下痢の改善効果が期待できると言われています。
Rumi
クレモリス菌が含まれるのがカスピ海ヨーグルトの大きな特徴!
食感や風味
カスピ海ヨーグルトには、いつものヨーグルトにはない、「独特な粘り」があります。
この粘り成分は、クレモリス菌が乳たんぱく質と絡み合うことで生成されます。
カスピ海ヨーグルトは、普通のヨーグルトよりもホエーの量が少ないため、酸味が少なく、まろやかでクリーミーな味なのが特徴です。
Rumi
水分が少ないので、水切りヨーグルトを作るには使いづらいです。粘りを楽しむヨーグルトですね。
カスピ海ヨーグルトが固まらない理由
カスピ海ヨーグルトが固まらない理由で思い当たることをまとめました。
- 発酵温度が適温ではない
- 成分無調整牛乳を使っていない
- 雑菌が侵入してしまっている
- 種菌が死滅している
Rumi
わたしも何度も失敗しました。
発酵温度が適温ではない
カスピ海ヨーグルトの粘り成分「クレモリス菌」は、27℃が最も発酵しやすいです。
当然ですが、27℃よりも温度が遠ざかっていれば、うまく発酵が進みません。
Rumi
いつものヨーグルトは40℃。発酵温度が全く異なりますのでご注意ください。
温度によって、クレモリス菌の発酵に次のような影響があります。
- 温度が低い場合
クレモリス菌の発酵の進行度が遅くなる
- 温度が高い場合
クレモリス菌が死滅してしまう
- 発酵温度27℃をキープしやすい
- 温度や時間を自動的に調整してくれる
- カスピ海ヨーグルト対応の機種がある
わたしの使用しているヨーグルトメーカーは、カスピ海ヨーグルトに対応。自動的に温度と時間を合わせてくれます。
- 直射日光を避ける
- 家電製品のそばやガスまわりに置かない
- 水平な場所に置く
- 器具や周辺を清潔にしておく
- 室内温度計を置く
- エアコンを使う時は温度設定に注意
Rumi
ヨーグルトメーカーを使わないときは、室温の温度差が安定している場所を選びましょう。
成分無調整牛乳を使っていない
カスピ海ヨーグルトを作るときは、「成分無調整牛乳」を使っているかをもう一度確認!
成分無調整牛乳は、クレモリス菌と絡み合う乳たんぱく質を多く含んでいます。
「無脂肪」や「低脂肪」の牛乳や脱脂粉乳を含む「加工乳」や「乳飲料」は、乳脂肪分やたんぱく質、乳糖などの栄養が除去されています。
そうなると、乳酸菌の発酵で必要な栄養素が足りないため、十分な発酵ができません。
Rumi
ヨーグルトメーカーでフツウのヨーグルトを作る場合も、成分無調整牛乳が一番おいしく仕上がります。
雑菌が混入してしまっている
カスピ海ヨーグルトは、とてもデリケート!
というのは、生きた乳酸菌で牛乳を発酵させているから。
調理中に他の細菌が侵入したり、発酵中にさまざまな雑菌が混ざり、一緒に増殖してしまうことがあります。
そうなると、クレモリス菌より他の細菌や雑菌が増殖してしまいます。
結果、固まらなかったり、色やニオイに違和感を感じるなどの失敗が起こります。
- 発酵温度を正しく設定する
- 専用容器やスプーンなどの器具を熱湯消毒する
- 牛乳パックを使う場合は、内側を素手で触れない
Rumi
色、ニオイがおかしかったり、液体と固体が分離している場合、失敗している可能性が高いです。もったいないけど、決して口にしないで破棄してください。
種菌が死滅してしまっている
古い種菌を使ってたり、市販のカスピ海ヨーグルトを種菌にすると、うまく固まらないことがあります。
カスピ海ヨーグルトに含まれるクレモリス菌は、冷蔵で1週間程度しか保存できません。
保存していくうちに、クレモリス菌のチカラが弱くなり、最後には寿命に達してしまいます。
カスピ海ヨーグルト専用の粉末種菌を使ったほうがよいでしょう。
Rumi
粉末種菌の賞味期限は、未開封で約1年です。市販品を使うより長持ちしますが、「お早めに」を心がけましょう。
賞味期限について気を付けることがこちらの記事にあります。
市販のカスピ海ヨーグルトを種菌にするときの注意点
自家製カスピ海ヨーグルトを作るための専用の種菌が販売されています。
Rumi
市販のカスピ海ヨーグルトでも作ることはできます。
けど、専用の種菌を使ったほうが成功しやすいです。
カスピ海ヨーグルトの種菌は、専用の種菌を使うのを推奨!
Amazonや楽天市場などのECサイトや販売メーカーの公式サイトなど、インターネットからの購入が中心になります。
市販のカスピ海ヨーグルトを種菌にするときの注意点があります。
- 購入したらすぐに種菌として使う
- 開封してすぐに種菌として使う
- 開封済のカスピ海ヨーグルトを種菌に使わない
- 固まったカスピ海ヨーグルトは、早めに食べ切る
- 継ぎ足しをしない
- 専用の種菌より固まる確率が下がることを頭に入れておく
Rumi
市販の場合、乳酸菌が弱っていたり、死んでいることがあり固まらないことがあります。
粉末の種菌より雑菌が浸入しやすいデメリットもあります。
- スーパーで購入しやすい
- 専用の種菌より安い
- 成功したら嬉しい
Rumi
失敗が多いときは、専用の種菌を使いましょう。
ヨーグルトメーカーで作るカスピ海ヨーグルトの作り方
専用の種菌を使ったカスピ海ヨーグルトの作り方です。
使用する専用の種菌は、フジッコさんの「手づくりカスピ海ヨーグルト(2包)」です。
道具類は、熱湯消毒して良く乾かしておきましょう。
作り方はこちらに記載。こちらの種菌では、500mあたり1包使用します。
1000mlの牛乳パックごとカスピ海ヨーグルトを作るときは、2包使用します。お間違いなく。
牛乳パックをすべて開き、専用の種菌を2包加えます。
スプーンで下からよく混ぜます。
ダマができやすく溶けません。ひたひたに菌が散らばるように混ざっていればOKです。
牛乳パックをふたをしておきます。
ヨーグルトメーカーにセットするときの温度は、27℃がベストです。
時間は、24時間にセットします。
Rumi
マニュアルモードがある機種を使うと便利です。温度と時間を手動で設定できます。
24時間ヨーグルトメーカーにセットしたカスピ海ヨーグルトです。
フツウのヨーグルトよりゆるく見えますが、ぷるんとまとまったような粘りがあります。
常温に放置している時間が長かったため、お早めに冷蔵庫に入れましょう。
冷蔵庫に冷やしたカスピ海ヨーグルトは、粘りが強くなります。
スプーンからヨーグルトがスルッと離れた感じのトロミで、食べるとヤミツキになりますよ。
まとめ
失敗しないカスピ海ヨーグルトの作り方のコツを紹介しました。
Rumi
ヨーグルトにハチミツがおいしい。
カスピ海ヨーグルトを作るのに大事なのは、発酵温度と種菌の鮮度。
クレモリス菌は、フツウのヨーグルトと発酵温度が異なり、デリケートな種菌なのを忘れずに。
生きた乳酸菌を食べて、おいしさを実感してみてくださいね。
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