「大根まるまる1本あれば、何を作る?」
という質問があれば、迷わず「おでん!」と答えたくなる。寒い冬になると、おでんの大根が美味しいですよね。
おでんの大根は、おでんそのものの美味しさを決めると言ってもよいほど、キラリと主役を飾ります。
できるのでしたら、中までしっかりと味が染みてほっこりと柔らかく、短い時間でご家庭で作りたいもの。
美味しいおでんの大根を作るお助けサポーターとなる存在が、おでんを煮る道具であるお鍋です。
煮込み料理でよく使っている我が家のお鍋は、ル・クルーゼとシャトルシェフ。
「おでんの大根がおいしく煮ることができるのはどっちだろう?」
と気になり、実際に作ってみた結果を検証していきます。
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もくじ
おでんを作るのに大活躍!煮込み料理で人気のお鍋たちはこちらです。

- ル・クルーゼ
- シャトルシェフ
2つ並べると、おひさまのような明るいオレンジ色が、ぅう・・・眩しい!
煮込み料理が美味しく煮えるお鍋として大活躍中の彼らですが、使い方が全くと言って良いほど異なります。

使用しているルクルーゼは、ココットロンド22cm。使用歴11年ですが、まだまだ元気。
何重もの重なったどっしりした厚みあるホーロー鍋なので、熱伝導が高く、調味料が均一に染み込みやすくなります。
お鍋の中に熱をじんわりと閉じ込める鋳物のお鍋で、旨みや栄養分をしっかりと引き出し、アツアツの状態を保ちますよ。
使い方の詳細はこちらから。

シャトルシェフは、容積4.3リットル’(4〜6人用)を使用。
使用歴1年半ですが、もっと早く買えばよかった思うほど重宝します。
というのも、加熱調理の大半が火を使わないほったらかしの状態。余熱のチカラを利用して具材に火を通します。
ガス代の節約になるし、子どもが小さい時とか火の元を気にしなくて良いし、焦付きなどの失敗が少ないから大助かりです。
使い方の詳細はこちら。
おでんの材料と作り方は?

おでんの主役は、この子。小ぶりの大根を1本用意して、半分ずつ使用しました。

皮をむき2cmの厚さの輪切り、直径が大きいものは半月切りにしました。
煮くずれ防止に面取りをして角を除いた後、20分間たっぷりの水で下ゆでをしておきました。

こんにゃくは、半丁のものを2袋用意。
普通に1丁買って分ければいいのに・・・と思ったのですが。(笑)
比較をするという意味を込めて、2袋用意。

食べやすい大きさに切っておきます。

沸騰したお湯でさっと湯通しをして、ニオイを落とし、冷ましておきましょう。

ゆで卵は4個。皮をむいたら、各お鍋で2個ずつ使用します。

同じ個数をそろえて、下ごしらえをした具材を2セット用意。

もちろん、おでんでおなじみの練り物たちも、同じメーカー、同じ数で準備をしました。
申し遅れましたが・・・今回おでんで使用する具材は、以下のもの。
- 大根
- こんにゃく
- 卵
- 煮込みちくわ
- 色串天
- ごぼう天
- 餅巾着
- ひら天
- がんも
※練り物は、さっと湯を通し油抜きをしておくと良いでしょう。

おダシは、おでんの素売り上げNo1!ロングセラーのエスビー「おでんの素」を使用します。

1リットルの水とおでんの素を沸騰させて、下ごしらえをした具材3種(大根・こんにゃく・卵)を投入。

さらに沸騰したところで、練り物も投入!中火で10分間煮込みます。

10分煮込んだら、火力をダウン。ここからが分かれ道。
- ル・クルーゼは、落し蓋をして弱火。
- シャトルシェフは、調理鍋の火を止め保存容器に入れて放置。
どちらも90分、このままの状態にしておきます。
※ル・クルーゼの蓋を閉めて煮ると、ふきこぼれてしまいます。蓋をしないで煮込みましょう。
煮込み終えたル・クルーゼとシャトルシェフのお鍋を見てみよう。

うわぁお!両サイドから、おでんのいい匂いがします。
並べてみると、ん?間違い探しか?!
どちらも、さほど変わりないように見えますが・・・。近くから見てみましょう。

ル・クルーゼで90分間弱火で煮たおでんがこちら。弱火で煮込んだもあり、水分が減ってしまいましたね。
最初に大根を入れたもので、鍋底に近い場所にあります・・・。探してみましょう。

ん?先に卵が出てきましたが・・・あら、つぶれちゃいました。
元からヒビが入っていたかもしれませんが、お鍋の中がちょっと密でして。
大根がなかなか見つかりません・・・。ちょっと待ってください。

おまたせ、見つかりました。
カドにくっきりと丸みができてて、味が染みてそうなくらい黄土色っぽい茶色に染まっています。
ぎゅーっと栄養を閉じ込めてるようなプリプリ感で、ひとくち食べると・・・ジュワッとおダシが出てきそうです!

一方、シャトルシェフで90分間放置されたおでんはこちら。
おダシが練り物に吸い込み、ルクルーゼで煮たより、具材がひとまわり大きい感じです。

底が深い鍋なので、具材の密度にゆとりがあり、あっさりと大根を見つけることができました。
煮崩れをしておらず、やや薄い茶色で透き通った感じです。

ちなみに卵はこんな感じ。つるんとキレイな状態でつかむことができました。

写真左:ル・クルーゼ 写真右:シャトルシェフ
器に盛り付けて並べてみると、こんな感じ。
見た目の色は、ル・クルーゼのほうが濃く、味がしみているように見えます。

写真左:ル・クルーゼ 写真右:シャトルシェフ
まな板に置いて、横から並べたのがこれ。
どちらもキレイな丸みがあり、スポンジのように味がしっかりと染みた茶色。
あえて言うなら、具材の間隔にゆとりがあったシャトルシェフの方が、形が大きく見えて、煮崩れが少ないですね。

写真左:ル・クルーゼ 写真右:シャトルシェフ
カットしてみると、どちらもお箸がスーッと通ります。真っ白の生の大根とは全く異なる色と柔らかさです。
染み具合を細かく言うと、
- ルクルーゼは、ホロっと崩れたかのような染み方
- シャトルシェフは、大根のシャキッと感を少し残した染み方
です。

ルクルーゼで煮た大根をひとくち食べると、水分がジュワッと口に残り、ほっこりと柔らかい食感。
ほんのりと甘みがあって、大根独特の香りがやや抑えられています。

シャトルシェフで煮た大根は、大根のシャキッとした食感を残した柔らかさ。
大根本来の香りがほんのりと残っており、素材の味を損なわずにおダシとうまく調和しています。
結果、どちらも美味しいけれど、味や食感に違いがあった。

繰り返し、結果をまとめましょう。
食感は、
- ル・クルーゼは、ほっこり食感のおでんの大根
- シャトルシェフは、シャキッと食感のおでんの大根
が出来上がりました。
味は、
- ルクルーゼは、甘みがあって大根そのものの香りが控えめ
- シャトルシェフは、大根本来の味や香りがし、素材感重視
という結果です。
味の染み込み具合や美味しさは、特に優劣はありません。
おでんの大根は、「味が染み込めば美味しいもの」って思っていたのですが・・・
お鍋を変えるだけで、素材の活かし方や食感がこんなに変わってしまうものなんですね。
ほっこり派?シャッキリ派?あなたはどっちの大根がお好みですか?
美味しいおでんの大根を求めて、あなたにあったお鍋を見つけてみてくださいね。
煮込み料理にも。炊飯器代わりに「best pot」
アッツアツのおでんには、やっぱり白いご飯が欠かせない!
ご飯が美味しく炊ける土鍋「ベストポット」と一緒にラクラク時短料理。