夏の弁当のおかず対策。残り物を使う場合や加熱と保冷のポイントとは?

「細菌をつけない・ふやさない・やっつける」

暑い夏になると食中毒件数が高くなるため、お弁当作りは注意が必要です。

お弁当を詰めるときに注意するポイントを3つに分けてみました。

  1. 前日に調理したおかずを使う場合の注意点
  2. 傷みやすいおかずを避けること
  3. 加熱をした後10℃以下で急速に冷やすこと

3つのポイントを詳しく話していきます。

前日に調理したおかずを使う場合の注意点

「節約になるし・・・できるんだったら残り物を使いたい!」

おうちにあるものを持ち運ぶことができるのが、お弁当の魅力ですよね。

お弁当のおかずは、召し上がる当日に調理したおかずを詰めることが望ましいです。

「そんな時間ないってば!」

慌ただしい朝にイチから作るなんて至難の技ですよね。

前日に作ったおかずを使用する場合、注意することがあります。

前日のおかずを使うときは
  • おかずを必ず再加熱をして使うこと
  • おかずの水分をしっかりと切っておくこと
  • おかずをお弁当に詰めるのは当日に行うこと

ご飯ものやおにぎりも同様です。作り置きをせず、必ず当日に再加熱をして仕上げをしましょう。

おにぎりの持ち歩き 夏場の対策をご紹介!具は何がおすすめ?保存で気をつけることは?

2019-03-14

お弁当が傷む原因になるものは、水分と空気と温度です。

お弁当の食中毒の原因となる細菌「黄色ブドウ球菌」がもっとも繁殖しやすい温度は、人肌と同じおよそ35℃〜40℃です

「お風呂に入って気持ちがいいなぁ。」と人間が感じるように、細菌もワイワイ喜ぶ場所になってしまうのです。

食材に多くの水分や空気が触れてしまうと、菌にとって心地よい場所を作ってしまうことになり、食中毒になりやすいお弁当が出来上がります。

食中毒を防止すために必要なことのひとつが加熱です。

75℃以上温度で1分以上加熱することが、細菌のほとんどを死滅させるのに有効です。

必ずおかず再加熱を行い、余分な水分を切ってから詰めるようにしましょう。

前日におかずをお弁当箱に詰めて、冷蔵庫に入れておくってダメ?

時間がないとき、どうしてもやってしまいますが、この方法のおすすめ度は30%です。

冷蔵庫内は温度が低く菌の繁殖を抑えることができますが、湿度が高いです。

お弁当に詰めることによってお弁当に水分が溜まりやすく、そのうえ食材同士が密着しているため、菌の繁殖しやすい環境をジワジワと作っていくことになります。

「水分を切った」と意識をしていても、時間の経過とともに新たに水分が出てくることもあります。

「どうしても時間がない!」というときの切り札にしたほうがいいです。

その際は、召し上がる当日必ず再加熱を行い、水分を飛ばすことを忘れないでくださいね。

※おかずを詰めるアルミ製のカップは電子レンジに入れることができません。ご注意ください。

傷みにくくするためのおかず選びポイントは?

お弁当が傷む原因になるものは、水分と空気と温度ということをお話ししました。

菌の繁殖を避けるためにも、おかず選びが大事になります。

傷みやすいおかずってどういうものなのか?挙げていきます。

傷みやすいおかずの特徴
  • 加熱を行わず生で食べるもの
  • 半熟・半生(レア)のもの
  • 空気に直接触れているもの
  • 要冷蔵の食品を常温で置いている
  • 水分が多いもの
  • 保存時間が経過しているもの

毎日のお弁当作りで、思い当たることありましたか?

夏場は特にこのポイントを抑えましょう。

具体的な食材を挙げてみると・・・以下のようなものです。

お弁当箱に詰めるときに注意するべき食材
  • 生で食べるもの(野菜・果物・ハム・ちくわなど)
  • 卵料理(ゆでたまご・半熟のもの)
  • 炊き込みご飯・混ぜご飯
  • マヨネーズで味をつけた料理
  • 海苔を巻いたおにぎり・ふりかけのかかったご飯

「え!ミニトマトとか卵焼きとか定番のおかずなのに、ダメじゃん!」

これらの食材は、非常に傷みやすいもののため、お弁当箱に詰めるときに工夫が必要です。

そのポイントが、

  • 加熱をすること
  • 水分をしっかりと切ること
  • 濃いめの味付けにすること

オススメの食材は、加熱調理の中でも水分を飛ばしてくれる揚げ物や焼き物です。

下味をつけたり、塩や香辛料の風味付けは殺菌効果として有効です。

焼き物のおかずは、フライパンで焼くと水分が出やすいので、魚焼きグリルやオーブンで網焼きしたものがよいでしょう。

注意すべき食材は、どのように改善していけばいいのか?今から挙げていきますね。

生で食べるもの(野菜・果物・ハム・ちくわなど)

必ず完全に火を通すようにしましょう。これに尽きます。

果物は皮をむいて食べる青果を避けて、加熱殺菌がされている缶詰フルーツにしたほうがいいでしょう。(必ず水分を切ること。)

お弁当の野菜代表、ミニトマトは欠かせませんよね。めっちゃ分かります。

ミニトマトをお弁当で使うときは、ヘタを取り除き洗浄した後、しっかりと水気をキッチンペーパーで拭き取りましょう。

ヘタの生え際に菌が溜まりやすいので、念入りに拭き取ることをお忘れなく。

卵料理(ゆでたまご・半熟のもの)

卵料理は、夏場は特に傷みやすく菌の増殖のスピードが早いです。

昼食が13時とか14時とか遅くなりがちな人はなるべく控えるなど工夫して、早めに食べきることが大切です。

完全に火を通すことは絶対条件。

ゆでたまごは、「殻がついているし火が通っていて大丈夫!」と油断しがちです。

冷蔵庫にいれっぱなしの状態で作り置きを避けて、茹でた当日中に食べ終えるようにしましょう。

炊き込み御飯・混ぜご飯

「濃い味がついているのに、なんでダメなの?」

炊き込みご飯などの味がついたご飯がNGなのは、複数の具材を使用しているため原因となる菌が分散しているためです。

また、具材を均一になるよう混ぜる作業があるため、空中に舞っている菌に触れてしまいがちです。

華やかな炊き込みご飯を見るとテンション上がってしまうんだけど、夏はとくに避けておいたほうがいいでしょう。

「どうしても味のついたご飯がいい!」という場合、オススメなのは梅干し潰して混ぜご飯を作ることです。

梅干しを中心に置くとその周辺だけしか効果がありません。混ぜご飯にすることで、ご飯全体に梅干しの味が行き渡ります。

何度も混ぜてしまうと、空気に触れてしまいますので、手早くさっと終わらせましょう。

マヨネーズで味をつけた料理

マヨネーズの材料は、酢・油・卵・塩ですね。

塩気や酸味があるため、殺菌効果あるのではと思いがちですが、食中毒になりやすい卵も含まれています。

また、マヨネーズは一度開封したら、「要冷蔵」の食材です。

お弁当にマヨネーズを直接かけて常温で放置することは避けたほうがいいでしょう。

「マヨネーズ焼きだったら大丈夫じゃない?」

と調味料として加熱料理としても使えますが、マヨネーズを加熱すると成分が分離しやすく水分が出るので、注意が必要です。

未開封のマヨネーズであれば、常温保存ができます。封がされていないものをお弁当と一緒に持ち運び、召し上がる直前にかけたほうがいいでしょう。

こういう小分けタイプが便利ですね。

海苔を巻いたおにぎり・ふりかけのかかったご飯

「白いご飯で食べるのが苦手で・・・」

ご飯にふりかけをかけたりや海苔を使っている方も多いと思います。

水分をほとんど含んでいない ふりかけや海苔をご飯に直接混ぜてしまうと水分を吸ってしまいます。

せっかく水分が少ない食材なのに、反対に菌が好む環境を作ってしまうことになり、傷みやすくなります。

ふりかけや海苔を使う際は使い切りの小包装のものを持参して、食べる直前に加えましょう。

他にも注意すべき食材

お弁当によく入っている水分が多いものを挙げてみました。必ず水分を除いて使用しましょう。

  • もやし炒め(ナムル)
  • ひじきと切り干し大根の煮物
  • ほうれん草のおひたし
  • 漬け物類
  • 金時豆の甘煮 など

加熱をしっかり!10℃以下で急速に冷やす

菌を増やさないポイントは、加熱だけではありません。

加熱した後急速に冷やすことが大切です。

細菌のほとんどが10℃〜75℃で活動しているため、活動できる温度のスパンはとても長いからです。

お弁当を持ち歩くときは、10℃〜75℃の温度を避ける必要があります。

75℃以上1分以上の加熱で細菌のほどんどが死滅し、10℃以下の環境で活動がゆっくりになります。

「加熱しましょう。」としつこく言っている理由はここにあります。

75℃以上のアツアツの状態から10 ℃以下の冷え冷えの状態へ急速に温度を下げることによって、菌が増える可能性を下げることができます。

「冷たいおかずをそのまま詰めたほうが菌が増えにくいんじゃない?」

と思いがちですが、冷たい状態でも菌が残っていることもあります。

市販の「解凍せずにそのままお弁当に入れられる冷凍おかず」を使う場合は、密着している他のおかずが冷めている状態で加えるようにしましょう。

あたたかいおかずとつめたいおかずが隣り合っていると、お弁当そのものの温度を上げることになってしまいます。

おうちで急速に冷やす方法は、お弁当の下に保冷剤などを置き冷やしていきます。

温度が伝わりやすいアルミの弁当箱ですとより一層保冷効果が高くなります。

市販の保冷バッグを利用して、タオルやハンカチで巻いた保冷剤を一緒に入れて持ち歩くと低温が持続されます。

保冷剤や保冷バッグは、100均などでも販売されています。積極的に利用しましょう。

「うわぁっ!めんどくさ・・・!」

と思ってしまうけど、「お腹を壊して病院行くことになった・・・」となると、100円均一のお買い物以上に費用がかかりますし、食中毒で楽しい時間が奪われてしまうのは、もったいないことです。

ポイントを抑えて、正しくお弁当を利用しましょう。

自分で作ったおかずを小分け冷凍するときに注意すること

アルミカップやシリコンカップに自分で作ったおかずを小分けにして冷凍し、「自家製冷凍食品」を作っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

自然解凍を利用した市販のお惣菜のように、そのままポンと詰めることが出来て効率的ですよね。

市販の冷凍食品は厳重なる衛生管理のもと行われています。

自己流の場合は誤った方法で作ると、反対に「菌を増やしてしまった・・・」ってなりかねません。

  • 水分が少ない揚げ物や焼き物を選ぶ
  • 煮物や和え物を冷凍する場合は必ず水分を切る。
  • 菜箸やカップなどの調理器具は清潔なものを使う。(使い回しは避ける)
  • 手の洗浄と乾燥をマメに行い、直接おかずに手を触れない
  • おかずが熱いときは急速に冷やしてから冷凍庫に入れる

食中毒はなくならない。でも、注意することはできる。

節約のため、手作りが好きなため、自分磨きのためなど、お弁当を作る目的はさまざまです。

がんばって作ったお弁当で、「家族や自分の健康を害してしまった!」ということは避けたいですよね。

夏場とは限らず、どの時期でも100%食中毒をなくすことはとても難しいものです。

でも、私たちが注意していくことはできます。

おかず選びに注意して正しい詰め方をすれば、お弁当は節約にもなります。

3つのポイントを意識して、愛情こもったお弁当を作ってくださいね。

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