家庭料理に欠かせないもので、売り場に行くと大部分を占めている食用油といえば、サラダ油。
コスパ良くって、食用油の中で定番中の定番。
「サラダ油が必ず必要な料理は?」と、もし訊かれたら、何が思い浮かびますか?
[voice icon=”https://homemade365.com/wp-content/uploads/2022/04/unnamed-2.jpg” name=”お困りママ” type=”l”]サラダ油を使った料理?揚げ物にとりあえず使っている感じです。 [/voice]
[voice icon=”https://homemade365.com/wp-content/uploads/2022/04/unnamed.jpg” name=”Rumi” type=”r”]実際に料理をしていると、風味豊かなごま油やオリーブオイル、バターを使うことが多いですよね。 [/voice]
揚げ物で使うとなると、油の酸化が心配だったり、後処理のことを考えるとなかなか扱いづらい・・・。
ちょっとクセモノですよね。
これからお伝えする記事は、サラダ油が悪いということをお伝えするのではありません。
サラダ油を含め、酸化しやすい油を摂取しないよう、正しい油の使い方をご紹介します。
その例として、我が家で使用頻度の少ないサラダ油を例にしてお伝えします。
そもそもサラダ油とは、どんな油なの?
サラダ油とは、JASの基準を満たした原材料を用いて、JAS認定工場で製造された植物油のこと。
使われる原材料は、写真左上から右へ順に
- 菜の花(アブラナ)
- 綿実
- 大豆
- ごま
- 紅花(サフラワー)
- ひまわり
- トウモロコシ
- 米(米ぬか)
- ぶどう
合計9種類あります。
「サラダ油」を名乗る条件。
0℃で5.5時間放置し、白く固まったり粒状の結晶が出ず、透き通った状態を維持できるか。
[voice icon=”https://homemade365.com/wp-content/uploads/2022/04/unnamed-2.jpg” name=”お困りママ” type=”l”]原材料にごまがあるけど、ごま油ってサラダ油なの? [/voice]
[voice icon=”https://homemade365.com/wp-content/uploads/2022/04/unnamed.jpg” name=”Rumi” type=”r”]茶色いごま油は、高温で焙煎され圧搾されています。生の状態で圧搾された太白ごま油は、サラダ油に分類されます。 [/voice]
私たちがよく使うごま油やオリーブオイルは、サラダ油の仲間ではなく、植物油の仲間です。
脂肪酸に含まれる炭素分子が二重結合をするため、植物油は不飽和脂肪酸になります。
不飽和脂肪酸は、二重結合の数が1つの一価不飽和脂肪酸と2つ以上の多価不飽和脂肪酸に分類されます。
[voice icon=”https://homemade365.com/wp-content/uploads/2022/04/unnamed.jpg” name=”Rumi” type=”r”]サラダ油の多くは、リノール酸が豊富で、ごま油やオリーブオイルには、オレイン酸を多く含んでいます。血液サラサラになると言われるお魚の油は、α-リノレン酸やDHA、EPAです。 [/voice]
※加熱していない状態で作成。脂肪酸の含有量を目安に作成しているためデータによって見解が異なります。
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の含有量は、油によって異なります。ざっくりグラフ化すると、こんな感じ。
お肉の脂に多い飽和脂肪酸は、酸化しにくく、エネルギーのもとになりますが、肥満や生活習慣病の原因になります。
くれぐれも過剰摂取にご注意ください。
植物油は、一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)の含有量が多いものは、酸化しにくく、多価不飽和脂肪酸(リノール酸、α-リノレン酸)の含有量が多いものは、酸化しやすい性質です。
熱や光、空気、開封後の保存によって影響を受けやすくなるため、使い方に注意が必要になります。
サラダ油は、多量に使うわりに使用頻度が少ない?
サラダ油の他にご家庭でよく使われる植物油は、ごま油、オリーブオイル。
飽和脂肪酸は、バターを溶かして使うこともあります。
もちろん、ご家庭によって使い方はさまざま。
これらの油は、香り付けができるのに優れています。
[voice icon=”https://homemade365.com/wp-content/uploads/2022/04/unnamed-2.jpg” name=”お困りママ” type=”l”]レシピ本を見ると、「サラダ油」と材料に書かれている料理が多いけど、他の油を使っても良いのですか? [/voice]
[voice icon=”https://homemade365.com/wp-content/uploads/2022/04/unnamed.jpg” name=”Rumi” type=”r”]好みはありますが、和洋中の用途に合わせて変えても、問題なく美味しく仕上がります。 [/voice]
今までサラダ油で使用した料理を思い出してみると
- フライパンの油返し
- 揚げ油
どちらも多量の油を使用します。料理の材料よりむしろ、料理を円滑に進める手段のほうが上回っています。
油返しとは、鉄のフライパンに油を流し、鉄板全体に油を馴染ませること。
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たこ焼き器などの鉄板も同様。鉄製の鉄板はくっつきやすいため、油加減がとても大事です。
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揚げ物でサラダ油を使うメリットは、コスパ面。
- 揚げ物の油の使用量が多い
- ゴマ油やオリーブオイルより低価格
料理との相性に合わせて油を使い分けていくうちに、揚げ物以外では香り付けができないサラダ油を使っていません。
もちろん、サラダ油で調理し、仕上げの香りづけに、ごま油やオリーブオイルを回しかける調理方法もあります。
ごま油やオリーブオイルは、加熱時間が長くなると、香りを失うから。
ただ、ひとつの料理に使う油を一本化したほうが、調理の手順だけでなく複数の油を開封する手間が少なくなります。
あくまで私の例です。
使わないサラダ油を置き続けると、油が酸化する?
サラダ油を使う中でもっとも恐れていることのひとつに、油の酸化があります。
[voice icon=”https://homemade365.com/wp-content/uploads/2022/04/unnamed-2.jpg” name=”お困りママ” type=”l”]よく健康番組で言ってますね。 [/voice]
[voice icon=”https://homemade365.com/wp-content/uploads/2022/04/unnamed.jpg” name=”Rumi” type=”r”]使った油をオイルポットにそのまま放置したり、継ぎ足しせず繰り返し使うと、油の酸化が進みやすいです。 [/voice]
中でも、サラダ油に含まれるリノール酸は、空気や光、熱などで酸化の影響を受けやすく、加熱したり油を使い回すときは注意が必要です。
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[voice icon=”https://homemade365.com/wp-content/uploads/2022/04/unnamed-2.jpg” name=”お困りママ” type=”l”]古い油で揚げると、油が疲れて上手に揚がらなくなります。継ぎ足すと、残った油をまた増やすことになりますよね。 [/voice]
[voice icon=”https://homemade365.com/wp-content/uploads/2022/04/unnamed.jpg” name=”Rumi” type=”r”]オイルポットに残った油が気になって、揚げ物の回数が増えてしまうことが私もよくあります。サラダ油買って、使って、オイルポットに残るのループですよね。 [/voice]
オイルポットが必要かどうか賛否ありますが、一時的に酸化を抑えるなら、活性炭フィルターのタイプを使うと、無駄なくキレイに濾過されます。
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油の酸化は、油を開封した時から始まります。
開封したら、新しいうちに早めに使い切ることが何より一番の得策。
私は、揚げ物をすると決めた日に使う分だけサラダ油を購入しています。
日清オイリオさんのキャノーラ油は、サラダ油の中で酸化を抑える菜種油。
1リットルの大容量を買うと、残った状態で放置することになるため、使い切りタイプを小分けしていますよ。
油は大事な栄養素。料理に合った油を選び早く使い切ることが大切!
3大栄養素「炭水化物」「たんぱく質」「脂肪」の中で、飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸を含む食用油は、「脂肪」に該当します。
1日あたり摂取できる脂肪は、1日の総エネルギーの30%を推奨しています。
ただ勘違いしないでほしいことは、サラダ油が悪で、他の油が比較的体に良いわけではありません。
魚の油に多いα-リノレン酸、サラダ油に多いリノール酸は、酸化しやすいデメリットがありますが、体内で合成することができない必須脂肪酸。
元気な体を動かすために、必ず食物から摂取しなければなりません。
ごま油やオリーブオイルに含まれるオレイン酸が酸化しにくい性質で、油の種類や使い方によって酸化の進行度にが異なります。
サラダ油の中で酸化しにくいのは、オレイン酸含有量が比較的高い菜種油、紅花油、こめ油。
- 使えるぶんだけ購入して、早く使い切ること
- 使い切れない分はオイルポットに入れて保管すること
- オイルポットの中の油は、放置せず早く使うこと
開封した状態で放置する時間を減らし、酸化を進行させないことが大切です。
[voice icon=”https://homemade365.com/wp-content/uploads/2022/04/unnamed.jpg” name=”Rumi” type=”r”]油を摂取しすぎないこと、開封後は早めに使い切ること。すべての食用油で共通することです。 [/voice]
不飽和脂肪酸の多い植物油は常温保存できるけれど、とてもデリケートなもの。
オイル特有の香りを楽しみながら、鮮度が良いうちに無駄なく料理に取り入れてくださいね。