もしも災害が起きたら、困ってしまうこと、電気やガスが止まってしまうことです。
電気やガスが使えなければ、作れる料理がかなり制限されますし、アツアツのご飯が食べられない!
「限られた熱源で料理ができる方法が何かないか・・・せめて白いご飯は食べたい。」
うーんと考えた結果、「シャトルシェフを使う」ということをひとつ考えました。
シャトルシェフは、魔法瓶で使われるステンレス構造の保温容器の中にお鍋が入った保温調理器。
電気を使わず、ほどほどの量のガスで調理をするので、家庭料理だけでなくキャンプなどのアウトドアシーンで実際に利用されることが多いです。
災害時の熱源として使われるカセットコンロとあわせて使うと、イザという時に役に立つかもしれない。
炊飯器で日頃ご飯を炊いている私ですが、緊急時に備えて、シャトルシェフを使ってご飯を炊く練習をします。
シャトルシェフとカセットコンロを使ってご飯を炊く方法
もしもに備えてカセットコンロを用意
用意する道具は、シャトルシェフとカセットコンロです。
カセットコンロを使う時は、こちらの記事を見直しておきましょう。
カセットコンロを使う際は、カセットボンベも忘れずに。
シャトルシェフでご飯を炊く手順
調理鍋の中にお米を水に浸けます。
米3カップ(およそ3.3合)につき、水3カップと3/5(およそ720ml)を使用します。
Rumi
浸水しておくことで、お米が水を吸って粒が少し大きく膨らめばOK。
水に入った状態でお米を中火で熱して、沸騰させます。
沸騰すると、水かさが減り、グツグツとおかゆのように水を吸い始めていきます。
この状態で弱火にして8分加熱します。
カセットコンロを使って弱火で加熱しようとすると、途中で火が消えてしまう場合があります。
そのときは、ギリギリ火がつくところまでツマミを回して、できるだけ弱めで加熱します。
8分間弱火で加熱した状態がこちら。炊飯器でご飯を炊いたかのように、お米の粒がビッシリと集まります。
Rumi
水分をしっかりと吸って、一粒一粒透きとおった感じでしたらOK。
ここで保温容器に入れて外蓋を閉めて、15分放置して蒸らします。
Rumi
公式サイトのレシピには15分以上と記載されていますが、気持ち長めに放置したほうが水分を吸って、よりモッチリとした仕上がりになります。
このままの状態で盛り付けてしまうと、食べた時に芯が残っている場合があります。
炊きムラが残らないようにしっかりと混ぜて、柔らかさを均一にしていきます。
もう一度保温容器にセットして、さらに15分間放置して蒸らして完成です。
シャトルシェフとカセットコンロでご飯を炊くと、どれくらい時間かかる?
先ほどの手順をもう一度おさらい。あわせて時間を計算してみました。
- 浸水:30分
- 中火で沸騰:5分
- 弱火で加熱:8分
- 保温調理器に放置:15分以上
- 中身を混ぜる:1分
- 保温調理器に放置:15分
1時間以上費やしていますが、その中でガスを使って加熱した時間はわずか13分。
炊飯時間の3分の2は、ガスも電気も一切使っていません。
ご飯を炊くのに1時間以上。炊飯器で炊くより時間がかかります。
けど、シャトルシェフで炊飯をするほうが少ないエネルギーでご飯を炊くことができました。
Rumi
メーカーによって多少異なりますが、炊飯器で炊飯した場合、だいたい50分ほどで白いご飯が完成します。
シャトルシェフで炊飯する時の注意点と冷めた場合の対処法
お鍋の中に余ったご飯は、おひつや保存容器などに移して保存して、できるだけお早めに召し上がりください。
シャトルシェフは、フタを閉めた状態で、6~8時間保温可能。
ですが、開け閉めを繰り返すと、お鍋の温度が急激に下がってしまいます。
お鍋の中に常温でほったらかしにし続けると、ご飯に細菌が付着し傷みやすくなるので注意!
電気が止まってしまった場合、電子レンジで再加熱ができないことが想定されます。
冷めていることを想定して食べる場合は、あらかじめおにぎりにして握っておくと良いでしょう。
ふりかけやお茶漬けのもとなどで味付けすると、冷めていても食べやすくなります。
お茶漬けのもとを入れてお茶漬けを作れば、味付けと再加熱が同時にできます。
シャトルシェフで作ったご飯を実食した感想
気になるご飯の味ですが、普通のご飯として味わうには十分美味しいです。
ただ、正直言って・・・炊飯器で炊いたほうが、米粒がツヤやかで、口に入れた時の食感がみずみずしいですね。
Rumi
うーん、わたしの技量の問題なのか、水分量が少なかったのかな?
ややボソッとした固めの仕上がりで、余分な水分が飛んで行った口当たりでした。
調理鍋はテフロン加工なので、米が鍋に焦げ付いたりこびりつかず、ツルッとシャモジですくうことができる点は助かります。
災害が起こると、今以上に水がとても貴重なものになるので、洗浄する時に節水ができます。
ご飯の炊き方やご飯粒の水分量や口当たりを気にする方、ご飯のおコゲが好きな方には、物足りない感じです。
ただ、ゼイタクなことは言ってられないですね。緊急時に食べる調理方法としては成功!
省エネで保温ができるし、光熱費の節約をしながら防災を意識する必要がありそうです。
まとめ
加熱したらほったらかしで調理と保温ができるシャトルシェフと、ガスボンベのガスで火をつける加熱器具のカセットコンロ。
普段は家庭で使う調理器具ですが、アウトドアはもちろん、防災対策の方法としてアイディアをご紹介しました。
普段の食事と変わらず、できるだけ熱源を使わず、手間をかけない方法で調理をすることが、イザという時の食事で重要なことです。
万が一のことが起こると、ピリピリした気持ちになって食事が喉に通るか分かりません。
日頃食べ慣れているもののひとつ、アツアツの”白いご飯”があれば、もしかしたら・・・気持ちが安らぎホッと落ち着く可能性はあります。
炊飯器を使わずご飯を炊く方法のひとつとして、シャトルシェフを使った調理方法を防災対策として参考にしてくださいね。