コンポストを始めると、ゴミ袋の中に生ゴミが減るし、生ゴミは土になるし、環境にも優しいですね。
けど、出るわ出るわ・・・虫!虫!!ウジ虫が!
お困りママ
ウジ虫って名前も聞きたくない・・・。
容器を開けると、ウジ虫がグニュグニュ何十匹も!
Rumi
ここまで増えてしまうと、「失敗」?と感じてしまいがち。
答えを言うと、ウジ虫が増えることは、失敗ではありません!
むしろ、チャンスと思ってください。
「虫があらわれて、チャンスって何よ?」と思いますよね?
以下の記事を読むと、コンポストに発生するウジ虫との付き合い方がわかります。
ウジ虫をそのまま放置するメリットとわたしが放置した理由
ウジ虫の正体は、アメリカミズアブの幼虫がほとんど。そのままにするメリットはひとつ。
アメリカミズアブの幼虫は、分解者としてメチャクチャ優秀!
Rumi
虫が嫌いだから退治したい方もいらっしゃると思いますが、そのままにすることで得られるものもあります。
私は、すぐにウジ虫を退治せず、そのままコンポストの作業を継続しました。
生ゴミの分解や発酵を手伝う役割があり、土壌の活性化が早くなります。
ウジ虫は、高い繁殖能力と分解処理能力を持ち、そのうえ食欲旺盛!
生ゴミをモリモリ食べた幼虫のカラダは、タンパク質や脂質といった栄養が豊富に含まれています。
コンポストに利用するだけでなく、家畜や養殖魚の飼料にも使われることから、有機廃棄物処理分野で注目を浴びています。
コンポストでウジ虫が発生した場合、すぐに駆除をしなければならないわけではなく、分解しているお姿を温かく見守っておくのも正解なのです。
ところで、ウジ虫くんの成虫、アメリカミズアブとは?
(以下、虫の写真が登場します。ご注意ください。)
こちら、どん!
別名、便所バチ。キレイな名前ではないですね。
「アメリカミズアブはハエの仲間。放置してたら不衛生じゃない?」
と感じるかと思います。
- 口がなく餌を食べない
- 卵を産んで幼虫のウジ虫を増やす
- 春から秋頃まで見られる
- 腐食した生ゴミやニオイが強いものに誘われ飛んでくる
- 羽を広げている姿はハチのように見える
- 人を刺すことはほとんどない
Rumi
ミツバチが受粉を助け、花を咲かせて、野菜が育っていくように、生活の役に立っている虫です。
コンポストの分解を進めるために、ウジ虫を産んでいっぱい働いてもらおうとしています。
幼虫であるウジ虫を有効利用しながら、成虫を増やしすぎないことが理想です。
ウジ虫を駆除せずそのまま放置した場合、生じるデメリット。
分解者とはいえ、「虫」だと思うと外見的なデメリットが挙げられますね。
- とにかく気持ち悪い
- 成虫になるまで共存することも多い
- 駆除をしたり死骸の掃除が必要な時もある
アメリカミズアブは、およそ20日で成虫になります。(超早い!)
「カーテンにゴキブリの赤ちゃんがいるよー!」
子どもからキャーキャー言われ、よく見たら・・・アメリカミズアブの成虫が部屋に侵入することも。
(ハチっぽく見えるけど、羽を閉じて止まっている姿は、小さなゴキブリにも見える・・・)
アメリカミズアブの一生は、約45日と短命。
コンポストまわりや鉢植えの下で、力が尽きて動かなくなった成虫をチリトリへ運ぶことも。
栄養たっぷりのコンポストの中からウジ虫がひょっこりあらわれ、おうちまわりを成虫が飛び回り、そして静かに一生を終える。
大袈裟な言い方だけど、コンポストを続ける限り、アメリカミズアブとの生活が当たり前になります。
ウジ虫がアメリカミズアブへ羽化してしまい困った時の対策は?
「何もしなければこのまま成虫へ羽化してしまい、近所迷惑にならないだろうか・・・。」
ウジ虫も気持ち悪いけど、羽化して成虫が増えすぎてしまうのも、ゾッとしますよね。
ウジ虫の分解処理能力を利用し、成虫へ羽化する前に駆除することがもっとも合理的な方法。
ですが・・・できるなら増やしたくない!そんな時は、以下の対策をチェックしてみてください。
- 生ゴミの投入の仕方を振り返る
- コンポスター内部の温度を上げる
- 生ゴミを混ぜる負担を減らす
生ゴミの投入の仕方を振り返る
- 生ゴミの分解に時間がかかっている
- 水分が多く酸素が足りない
- 被せている基材の量が少ない
コンポストは、生ゴミを分解する微生物に酸素が入ることで、温度が上昇し発酵が進んでいきます。
水分過多になったり酸素不足になってしまうと、生ゴミが腐敗しやすくなるため、発酵しづらい環境へと変わります。
こうなると、生ゴミの分解に時間がかかってしまったり、虫が湧きやすい環境へと変わってしまいます。
ウジ虫を増やさないためには、生ゴミの分解速度を高めること。
- 生ゴミの形状を小さくして投入する
- 一度にたくさんの生ゴミを投入しない
- 適度に混ぜ、生ゴミを基材の下に埋め込む
生ゴミと基材の配合を意識し、酸素を含ませながら、層を作っているかのように基材を埋め込むことが大切です。
こちらの記事にもちょろっと書いてますが、コンポストの大きなメリットと注意点があります。
もう一度、おさらいしてみましょう。
コンポスター内部の温度を上げる
アメリカミズアブを含む多くの生物は、高温になると死滅します。
一番手っ取り早いのが、熱湯消毒!
やかんいっぱいに熱湯を用意して、コンポスト容器(コンポスター)の中身にまんべんなくかけましょう。
熱湯には、コンポスト基材を消毒するだけでなく、生ゴミが熱で柔らかくなり、分解が進みやすくなります。
ただ、こちらの方法は、コンポスターの通気性が悪いと、水分過多になり逆に虫が好む環境を作るので注意!
逆効果にならないよう、通気性の高いコンポスト(袋やダンボールのコンポスト)を使い、日当たりの良い場所に設置しておきましょう。
もし、コンポスターの通気性が悪かったら、大きな黒いポリ袋へ移してから、熱湯消毒と天日干しをするとよいでしょう。
コンポストの中身をふるいで分ける必要はありませんが、こちらの手順と同様の方法です。
コンポスターの温度を上昇させる方法は、分解速度を高めるピートモス、もみ殻くん炭の基材を使ったり、発酵促進剤を活用するのも手。
投入する食べ物では、酒粕、廃油、米ぬかに温度上昇効果があります。
余ったらコンポストに投入することを習慣づけるとよいですね。(※入れすぎるとニオイの原因になるのでご注意ください)
生ゴミを混ぜる負担を減らす
「虫が怖い!嫌い!それならば、虫を見なければいい!」
そんなあなたへ、ウジ虫との接触を減らす方法があります。
- 回転式コンポストを使う
- 電動生ごみ処理機を導入する
回転式コンポストは、土と生ゴミをセットして、蓋を閉め、ハンドルを回すタイプのコンポスター。
発酵途中の生ゴミを直接見ることが少ないため、内部で増殖するウジ虫を見ずに済みます。
電動生ごみ処理機は、水分たっぷりの生ゴミを電気のチカラで乾燥させます。
堆肥を作る際、コンポスターに水分がたまりにくくなるため、虫が増殖する確率を下げることができます。
私が使っているコンポスターは、肥料袋。
耐久度はダンボールコンポストより高いですが、スコップで混ぜる超アナログタイプのコンポストです。
「ザ・生ゴミ」とご対面〜!ウジ虫くん見放題〜!!(ひぃぃ〜・・・)
できるだけ虫を見ず、コンポストを作りたい方は、回転式コンポストか電動生ごみ処理機をご検討ください。
それでも虫が気になる時は、木酢液の常備もお忘れなく!
「あまりにウジ虫が多すぎて、成虫が大量発生したらどうしよう・・・」
成虫がどうしても気になるときは、希釈した木酢液を殺虫剤代わりのお守りにしましょう。
木酢液のニオイを苦手とする虫は多く、十分な虫除け効果があるかと思います。
生ゴミを投入作業中やベランダに出るときなど、マメにコンポスターの外側や内側にスプレーする習慣をつけましょう。
コンポストに発生した虫を退治する際、市販の殺虫剤を噴射することはNGなのでご注意ください。
堆肥に殺虫剤の成分を含ませることになるので、植物の生育に支障をきたす場合があります。
木酢液の原液も強力なので、植物の生育のために必ず希釈をすること!
私が思い当たることとして、コンポストにウジ虫が湧いてしまったのは、
Rumi
・・・あ、面倒くさがりやのわたしの都合ですね。
こんな私からもう一度言いますが・・・
ウジ虫があらわれることは、失敗じゃありません!
ウジ虫を有効活用するのも正解、ウジ虫があらわれないよう適切な基材を使い正しい方法で行うのも正解です。
ウジ虫の発生を未然に防ぐ方法は、コンポストの中にアメリカミズアブの成虫が侵入し産卵するスキを作らないこと。
作業を終えたら、必ずコンポスターの蓋を閉め、防虫ネットで覆うことも習慣付けましょう。
生ゴミの分解速度は、生ゴミの種類によって異なります。以下の記事もご覧ください。
コンポストの中にあらわれるウジ虫くんの正体、アメリカミズアブについてお伝えしました。