「趣味は料理です!」と心の底から言える人に、私はなりたい。

ものごころついたときから、いつのまにか台所に立っていた。

幼稚園のカレーパーティーで初めて包丁を握ったことが楽しかったのか。

母のお手伝いをして褒められたのか、料理アニメを見て真似をしていたのか。

料理を覚えることが、ただ女子であるというだけの理由で刷り込まれていたのか。

よく覚えていない。

細切れの記憶を、パズルのピースのように合わせて思い出した私の幼少期。

いつしか、「趣味は料理」と言っていた。

ヒラヒラのエプロンに、シャキッとした三角巾をつけてファッションショーをして、鏡ごしでエプロン姿の私を見つめていた。

初めて入った小学校の図書室で、「わかったさんシリーズ」を手にした。

教育テレビ「ひとりでできるもん」の初代舞ちゃんが大好きだった。

小学校のクラブは家庭科クラブだった。

掃除の時間、ロクに掃除に参加せず、ふざけていた中学時代。

家庭科の先生に叱られて反発していた。授業が大好きだったと伝えたかった。

中の下だった高校の成績。受験と直接関係ない音楽と家庭科でカバーしていたのが救いだ。

高い授業料で入った栄養大学で、管理栄養士の資格をとる勉強をしたが、ついていくことに必死だった。

「ついていけない」と言う余裕もなかった。

バラ色のキャンパスライフのバの時もなく、リア充していた友人と話が合わなくなった。

おちこぼれと分かっていながら、なんとなく就職した。

焦りと違和感があったが、「資格を取って働いている私」を手に入れたかった。

でも、退職してから、「趣味は料理」と言うのをやめてしまった。

逃げるように結婚し、出産までダラダラとバイトでつなぎ、時の流れとともにママになった。

子どもが生まれたら、「⚪⚪ちゃんのママ」と呼ばれ、自分の名前を忘れてしまった。

ママ友の懇親会で趣味を訊かれると、「特にない」と言うようにしている。

もちろん、本心ではない。

料理のブログを書いている私は、リアルで「趣味は料理」と言及していないのだ。

「料理が趣味」と言うのは、勇気がいることだ。

なぜなら、人のために料理を作って食べることは、人の生命を握っているからだ。

  • 人は食べないと生きていけない。
  • 必要な栄養を摂ることが体の原動力となる
  • 反対に過剰な栄養の摂りすぎは病気の原因になる
  • 食べ物に含まれる菌やウイルス、調理道具の衛生面で生死をさまようこともある

美味しい料理を作ることが管理栄養士の仕事ではないのだ。

食事によって、人を生かすことが管理栄養士の仕事だ。

そう感じた。短い時間だったが、携わっていたという事実がある。

結婚すると、食事を作る相手が患者から家族に変わった。

作るたびに不安に感じた。

「私の作るもので、家族の健康を脅かすのではないだろうか?」

作っても作っても、気持ちがホッと満たされなかった。

  • 夕食を食べた後に何かおやつをつまもうとする夫、
  • 苦手な野菜を顔色を伺いながら、こそっと弾いていく子供
  • 味に自信がないと思ったものに限って、美味しいと濁していることも・・・

「このまま作り続けても、100点満点だ!」と満たされることはないだろうと悟った。

私が料理をすることで、周囲が気を遣ってしまうのだ。

ブログを始めて、人のために料理を作らないと思った。

ここまで読むと、「筆者ってめんどくさい奴だな」と感じたことでしょう。

そうです。めんどくさいことを隠していて、ごめんなさい。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

もう少しでめんどくさいことから解放されますので、ブラウザ閉じないでくださいね。

「まごころ365」を立ち上げて、少しずつ気持ちが変わっていきました。

「homemade365」というドメイン。”手作り365日”だ。

おうちのなか、「家庭」という狭い世界で繰り返し。

一人の主婦が料理を作っているブログであるが、読者さまに一言伝えておきたいことがあります。

「手の込んだ料理を作って、人のために一生懸命になりすぎないでください。」

ほぼ高確率で、料理が嫌いになります。

嫌いになって困ることは少ないけど、ずっと好きだったことが嫌いになってしまうのは、やはり悲しいものです。

「好きこそものの上手なれ」

という言葉があるように、好きであるから成長していきたいものです。

最後に、「趣味は料理です!」と言えるまでに、決めたわたしの答えです。

  • 人に振舞うことを、目的としない
  • 無理して料理ができるようにならなくていい
  • 作ったということは、自己満足だ!でも、それでいいんだ!
  • 失敗しても、美味しくなくても、趣味は料理って言っていい!
  • 料理が趣味ということで、他人の評価なんていらない。

今の時代、100%手料理じゃなくったって、便利な時短料理や食材がたくさんあります。

少し歩けば、コンビニが建っています。

パソコンを開けば、ネットでお買い物もできます。

食べることに困らないので、幸せな時代に生まれて感謝しています。

無理をしないで、楽しい時間を作っていきましょう。

心から「楽しい」と言えること、増やしていこう。

「趣味は料理です。」と、心から言うにはまだ時間かかるかな?

ご静聴ありがとうございました。